ベトナムの繊維企業はマスク生産で生き残る「今こそベトナムブランドを広めるチャンス」

新型コロナウイルス(Covid-19)の発生以来、マスク生産は繊維企業の収益の柱になっている。

繊維企業のMay10は契約したあるパートナー企業から7月中に4億枚もの医療用マスクの注文がきた。加えて米国・ドイツから布製・抗菌マスクの注文も、合計2000万枚以上に達している。

May10だけでなく、TNG社もこの約1か月間、大量のマスクを欧州に輸出し、何百万もの抗菌ナノファブリックマスクが既にフランス・ベルギー・ドイツで着用されている。5月中旬から医療用マスクの生産も予定されている。

新型コロナウイルスにより、繊維産業は「ダブルショック」に直面した。まず、2月に中国からの原料を輸入できなくなった。ようやく3月に再開されたとき、欧州と米国での感染拡大により市場はほぼ凍結状態になり、パートナー企業から次々と注文を延期、またはキャンセルされた。

したがって現時点で、繊維企業はマスクの生産に尽力することが唯一の解決策となり、生産を維持し、注文の停止による被害を減らすことができた。

May10の社長は、「マスクの輸出が今年の売上のほぼ30％を占め、12,000人近くの労働者に十分な仕事を保証できる」と述べた。

一方、TNG社の社長は、「マスクを輸出することができても、繊維企業はまだ一定の障害がある」と述べた。
制限なしで輸出が許可されている布製マスクはまだ良いが、政府は医療用マスクは25%のみ輸出することを許可している。

防疫キットについては、所管官庁から輸出ガイドがない。更に医療用防護服は現在、まだこの品目の管轄官庁の輸出指示が出されていない。

この点について輸出入局によると、国内で万が一感染拡大した場合、制御するための重要な医療マスクであり、一部保管し、輸出は厳重に管理する必要があるとしている。
しかし、もしもベトナムや他の国で感染が収まり、国内需要を十分に満たすことができた場合、省庁は検討して政府に提案する可能性もある。